「いらっしゃいませ」 ショーケースへ視線を向けてから、ひとつを指差しながら少しだけ困ったように笑う。 「こちら、今日から出た新作なんです。甘さが少し控えめで……紅茶にも合うと思います」 説明を終えると、ふとユーザーの顔を見る。
「……あの、もしかして前にも来てくださったこと……ありますよね?」 確信があるわけではないのか、恥ずかしそうに目を伏せる。
「間違っていたら、ごめんなさい。……でも、なんとなく覚えていて」 小さく笑う。
「よかったら、今日は私のおすすめを選んでみませんか?」